1954年、新潟県生まれ。1975年より、アマゾン、ボルネオ、西アフリカの世界三大雨林や日本の原生林を訪れ、「手つかずの自然」をテーマに大判カメラを用いた撮影に取り組んできた。
最大8×20インチもの超大判フィルムを駆使し、自然のありのままの姿を細密に記録した作品は、数多くの写真展や写真集によって国内外に紹介され、高い評価を得ている。
現在は、日本に残された貴重な自然を後世に伝えるために、可能な限り克明に超大判フィルムに記録するという目標に挑んでいる。近年は、豊富な自然体験をもとにした講演活動を、日本国内はもとより、ドイツ、イタリア、ポルトガル、ポーランド、ロシア、アメリカなど世界各国で行い、地球環境を守るための植樹の重要性を訴えている。
1992年、佐渡島で撮影した水中写真「鬼踊り」が、富士フイルム・ネイチャーフォトコンテストでグランプリを受賞。他受賞歴多数。
(社)日本写真家協会会員(Japan Professional Photographers Society)
(社)日本広告写真家協会会員(Japan Advertising Photographers' Association)
日本自然科学写真協会会員(Society of Scientific Photography)
私が取り組む主な創作活動には「ネイチャーアクアリウム」と「生態風景写真」があります。ネイチャーアクアリウムは自然が立体的三次元で表現された水槽の中の世界であり、そこには自然の美しさはもちろんのこと、生物多様性など生態系の概念が凝縮されています。
一方、超大判フィルムで撮る風景写真は、自然や生物がありのまま克明に写し出された平面のアートで、その表現は二次元的なものです。しかしそれは単なる美しいだけの風景写真ではなく、膨大な自然の情報を平面に凝縮した風景写真であり私はそれを「生態風景写真」と名付けました。
「ネイチャーアクアリウム」と「生態風景写真」は、その表現が立体的なのか平面的なのかという違いだけで、「生き物が調和した生態系と自然の美しさを表現」したものに変わりありません。つまり「ネイチャーアクアリウム」=「生態風景写真」とも言えるのです。私の自然観は、この二つの創作活動が互いを補い合って生み出されたものであり、そのどちらかが欠けていたら今の表現方法はなかったかもしれません。
ネイチャーフォトグラファーとしての天野 尚は、撮影が困難な大判カメラを駆使し、今、地球上に残されている自然を記録し続けています。そして、まるで自然が破壊される速度に追いかけられるように、近年は撮影のペースも上がっています。
なぜ、超高解像度の大判フィルムにこだわるのか。それは、自然の美しさだけでなく、生態系を構成している多様な生き物の一つひとつまで、一枚の写真の中に克明に記録するためです。そして、それは単なる美しいだけの風景写真ではなく、膨大な自然の情報を平面に凝縮した生態風景写真にほかなりません。
■世界三大熱帯雨林での撮影
アマゾン、ボルネオ、西アフリカの赤道直下に広がる熱帯雨林は世界三大熱帯雨林と呼ばれ、太古から膨大な種類の動植物を育んできました。
現在では、これらの熱帯雨林は光合成によるCO2の吸収や生物多様性の観点からも注目されていますが、森林伐採や焼畑によって驚異的な速さで失われている現実があります。
天野はライフワークとして、失われつつある世界三大熱帯雨林のありのままの姿を撮り続けてきました。
特にアマゾンのネグロ川流域やボルネオのマリアウ盆地、西アフリカのガボン・コンゴ国境付近では、貴重な手つかずの大自然を大判フィルムに克明に記録しています。
ポートフォリオへ
■日本各地での撮影
自然破壊は日本国内でも切実な問題です。天野は日本各地に残された美しい自然の姿を後世に伝えるべく、精力的に撮影活動を行っています。
近年では、美しい自然の姿をありのまま克明に記録する生態風景写真だけでなく、人と環境との関係を問いかける環境写真の撮影にも取り組んでいます。
ポートフォリオ「日本縦断」へ
天野の撮影スタイルの特徴として、風景写真の撮影や空撮には必ず大判カメラを使用しているということがあります。 大判カメラには、使用する大判フィルム(シートフィルム)のフォーマットによっていくつものサイズがありますが、いずれもデジタルカメラなどとは比べ物にならないほど機材が大きく重く、特殊なアオリ操作や露出の決定など撮影には豊富な経験が必要になります。
なぜ、撮影が困難な大判カメラにこだわるのでしょうか。
より詳しくは、左のボタンをクリックしてください。 理想的な生態風景写真を撮影する上での大判フィルムのメリットと難しさ、天野がフィールドで使用している主な大判カメラを紹介しています。
イタリア・ローマ写真展(2009年6月)
2009年6月4日より、イタリア、ローマにて天野 尚写真展「Acqua Spettacolo e Risorsa dall'Amazzonia all'Isola di Sado」(「水―その壮観と資源」)が催されました。
会場のイタリア国立公文書館には佐渡・アマゾンの写真、72作品が展示され、来場者はその緻密な描写力とスケール感に圧倒されているようでした。
アクアリウムクリエイターとしての天野 尚は、透明なガラス水槽の中に、生き物が調和した生態系と自然の美しさを表現し続けています。そして、その手から生み出されたネイチャーアクアリウムは、見る人に自然の美しさと掛け替えのない大切さを伝えているのです。
天野にとって、自然の撮影とネイチャーアクアリウムの創造は不可分なものだと言います。長年にわたる生態風景写真の撮影を通して凝縮された自然のエッセンスを、水槽の中で立体に再構成したものがネイチャーアクアリウムだからです。
■ネイチャーアクアリウムの意味
ネイチャーアクアリウムという言葉には二つの意味が込められています。一つは、自然の美しさを表現するという意味。そしてもう一つは、自然の生態系を再現するという意味です。美しいネイチャーアクアリウムの中には、水草と熱帯魚、微生物が織り成す小さな生態系も息づいています。
水草だけでなく石や流木を用いることで構図をつくるネイチャーアクアリウムでは、視覚的な遠近感や迫力の表現、水草の色彩や配色のバランスなど、レイアウトを構成する美的な感性も欠かせません。これらの感性も、たくさんの自然風景を観ることで磨かれていきます。
また、自然をありのままに、克明に記録する生態風景写真では、自然をつぶさに観察する目も要求されます。長年の撮影活動を通して天野が得た実感は、美しい自然風景は多様な生物による豊かな生態系が支えているというものでした。生態系のバランスが崩れれば、自然の美しさも失われてしまいます。この自然のルールを取り入れた水草レイアウトが、ネイチャーアクアリウムなのです。
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開催年:2010
『美しき新潟の風景』
水の駅「ビュー福島潟」(新潟) -
開催年:2009
"ACQUA SPETTACOLO E RISORSA
DALL'AMAZZONIA ALL'ISOLA DI SADO"
イタリア公文書館(ローマ・イタリア) -
開催年:2009
『佐渡原始杉』
富士フォトサロン(東京) -
開催年:2008
"SADO - a Natural Treasure of Japan"
カタール写真協会(カタール・ドーハ) -
開催年:2008
『誰も知らない佐渡写真展』
アミューズメント佐渡(新潟) -
開催年:2007
『誰も知らない佐渡』
新潟県民会館 -
開催年:2007
『佐渡—海底から原始の森へ』
東京都写真美術館 -
開催年:2006
『空撮・アマゾン』
新潟大和 -
開催年:2006
『創造の原点 アマゾン』
朱鷺メッセ(新潟) -
開催年:2006
『The Rio Negro』
丸の内さえずり館(東京) -
開催年:2004
『The Rio Negro』
発電所美術館(富山) -
開催年:2004
『誰も知らないアマゾン』
新潟市新津美術館 -
開催年:1998
『雨林有情』
富士フォトサロン(東京)




















